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HOME > イベントのご紹介 > 自主事業 > 2025年度 > BEARs Music Company『ラ・ボエーム』出演者インタビュー

BEARs Music Company 第2回公演
オペラ『ラ・ボエーム』
(字幕付き・原語上演)


BEARs Music Company第2回公演に向けて、演出をされる東平聞さんと、カンパニー主宰でミミ役の小梶史絵さんにお話を伺いました。

—— BEARs Music Companyの第1回公演『メリー・ウィドウ』(2024年11月24日、伊丹アイフォニックホール)を終えて、反響はありましたか。
小梶:お客様からは、普段オペラを見ている劇場よりも、小ぶりな会場だったこともあり、表情までよく見えたという声がありました。あと、演出の清原邦仁さんが、歌い手それぞれの普段のキャラクターに合わせて、台本を書いてくださったので、それがマッチして「すごく面白かった」「こんなに楽しいんだね」という声をたくさんいただきました。

—— 東さんは前回公演もご出演でしたが、このホールで演奏してみていかがでしたか。
東 :よく響くホールですので、歌唱にすごく向いていると思いましたね。無理なく歌唱表現ができますし、ピアノの表現も充分通用しました。オペレッタでセリフを伴いますから、マイクがなくてもセリフがしっかりとお客様に届くという意味で、ストレスのない公演ができたと思います。みなさんにもわかりやすい作品で、演出も良かったですし、素敵な照明の中で、いい雰囲気の中で演奏することができました。
小梶:公演時、小学3年生だった甥っ子が、いまだに「間抜けな兵隊さん」と歌詞を言ってくれることがあって…。オペラを見た回数も少ないだろうに、なにか響いたんだろうなと思うと、嬉しくて。こうやってオペラのファンが増えてくれるといいんですけどね。

—— 今回、『ラ・ボエーム』を選んだ理由を教えていただけますか。
小梶:私が憧れていた作品ということが、大きな要因であります。学生時代から、いつか歌ってみたい役(ミミ)の一つでした。プッチーニの音楽なので、オーケストラでの公演になると、私の声では、しんどいかなって思っていた部分もありました。でも、今回ピアノで演奏するということと、このアイフォニックホールという大きさで公演できるということで、ずっと温めていたというか、夢見ていたことを叶えさせてもらいたいと思ってご提案したところ、背中を押していただけたので、チャレンジすることにしました。

—— 東さんが、初めて『ラ・ボエーム』に出会ったのは、いつですか。
東 :作品として取り組んだのは、学生の時に関西二期会のコーラスをしたのが初めてですね。そのまま学内の 4年生の時に卒業公演と銘打って、同級生の有志で全幕に触れています。その時代、学生の手では字幕ができなかったんですね。だからどうしたらいいかって考えた時にナレーションを入れようって話になって。今回とほぼ似たような形で上演しました。

—— 学生の頃に取り組まれたんですね。
東 :主人公たちは20代の役なので、年代が近いじゃないですか。感情移入というか、親近感というか、どこにでもある話だよねって。

—— 『ラ・ボエーム』に取り組むということで、演出的にどうしていくかという作戦はありますか。
東 :コーラスを使わないので、そこでどう見せられるかという点があります。大群衆がいてその中で、というのはないんですけども、それがない代わりに、それぞれのキャラクターの個性が際立つことができると思います。プッチーニの特徴として、ほとんど会話でストーリーが進みますから、心情を吐露したり、アリアが 10分続く…とかいうことはないです。この歌詞は、誰に向けて歌っていて、それをどういう表情で聞いているとか、そういうところを分かってもらいたいというのが一番ですね。心理描写というと大袈裟かもしれないけれども、それが表現しやすいと思います。


—— ピアノ演奏だけで上演されますが、そこにも工夫があるのでしょうか。
東 :ピアニストが、楽譜に書かれてない音をオーケストラのスコア(総譜)から拾って、演奏するという作業を行ってくれています。演出上も、「このトランペットの音が欲しいから入れて」などとお願いしています。その点も、聞きどころの一つですね。

—— 東さんは、演出だけでなく出演もされますが、出演する側の立場として「ここを見てほしい」という点はありますか。
東 :そうですね。男性ばっかりが出てくるシーンがありますけども、やっぱり、あのシーンはすごく面白いですね。単純に面白いので、なんかわきあいあいとしたシーンがあるっていうのは、少し見どころかな。今回は、演技達者な男性を揃えられましたので、退屈せずに見ていただけるかなと思っています。それと対比して、好きだ、嫌いだの話が入りますので、見やすいかな。
小梶:私が、個人的に一番楽しみにしているのは、 4幕で、ロドルフォ役の水口健次さんと、マルチェッロ役の東さんが歌われる二重唱です。お二人ならではのかけあいが素敵なので、ぜひご注目いただきたいです。

—— 自分のシーンじゃないないんですね。
小梶:この二重唱を聞きたくて、お二人にこの役での出演を依頼したといっても過言ではないので(笑)。自分としては、東さんから、ミミは作品の中で、一番人間として成長していくキャラクターだと言っていただいたので、それをどう表現していくかが、課題だなと思っています。ロドルフォと出会って、恋をして、最期にその愛を胸に旅立っていく…。お客様にもその成長を感じてもらえたらいいなと思います。

—— 実際そういうような感じで、できそうですか?
小梶:苦戦中です(汗) 自分だけでやろうとしても難しいことなので、共演者のみなさんのお力を存分にお借りして頑張りたいと思っています。ヤル気は満々です! あと、今回は、語りの吉持寿司さんにも、キャラクターがあるので、そこも見どころかと思っています。


—— オペラもチームプレーな部分がありますから、前回から引き続きの方も多いですし、見知った中で取り組まれるということが、空気感に繋がると思います。みなさんと仲良くやれていますか。
小梶:なんて言うんでしょう。普段は、ゆったりした空気感ですが、「やるぞ」ってなったら、みんなすぐに集中力が高まる…。ちょっと、学生時代の部活みたいな感じがある気がしますね(笑) 稽古中でも、いいなと思ったものは、「今のいいよ」って、伝えてくださるし、「この方がやりやすい」とか、「こうした方がいいよ」と、ちゃんと言ってくださるのがありがたいです。自分としても、それを言ってもらえる状態でいたいなと思います。いい舞台を創るために、先輩とか、後輩とか関係なく、みんなで頑張ろうよっていう感じでしょうか。前回公演の時もそうでしたけど、本当にありがたい雰囲気を作ってくださっています。

—— 稽古はまだこれからなんですよね。
小梶:先日、1回目の立ち稽古でしたが、やっぱり男性陣はすごいですよ。男性陣が引っ張ってくださって、女性陣が必死でついていく…みたいな感じで稽古しています。私も、ムゼッタの高重咲智華さんも、この役をやるのは初めてなので、必死です。男性陣は、みなさん経験豊かなので、こんなにもすぐ消化できるんだっていうのがすごくびっくりしました。言葉さばきもそうですし、身体とリンクするのが早いなと思いました。

—— 東さんは多くの公演に出演されていると思うんですが、頭の切り替えをどうされていますか。
東 :私は車移動ですので、昼と夜で違う稽古が入ることも多々あるんですけど、移動中の車で、完全に切り替えるんですよ。譜読みの作業も、助手席のシートに楽譜を置いて、信号待ちで確認したりして(笑)。 ちょっと時間があれば、何もなくても車に乗ったりします。ちょっと走って、コンビニに車を止めて、譜読みしたりっていうのが集中できる。CDも流せますし、YouTubeで調べるよりも、車にざっと入れているCDの方を聞きますね。

—— なるほど、車の中は、パーソナルスペースを確保できますよね。
小梶:私は別の仕事もしているので、眼鏡からコンタクトに変えることで、気持ちを切り替えています。まずコンタクトを入れて、香水をちょっとだけふって…。そうやって、私はオペラの稽古のスイッチを入れるんです。本番でも、メイクして、キャラクターに入っていきますが、それを稽古の時にもしています。

—— 楽屋前は人柄が出ますが、東さんは綺麗そうですよね。
東 :確かに人柄が出るかもしれないですね。着いたら、まずやることを決めています。どこでも、自分のセットを決めていて、タオルをまず汚さないように敷いてから、並べるものを、決めた順に並べてってやります。1つでも忘れると逆に、取りに帰ろうとか、コンビニに買いに行きます(笑)。

—— ムゼッタの高重さんはどういうタイプですか?
小梶:楽屋で、一緒に過ごすのは初めてなので、ちょっとわからないんですが…。多分、結構ギリギリに来て、スって整えるタイプだと思うんです(笑)逆に、私は早くに劇場に入って、ほかの方が家でする準備でさえ、楽屋で全部やりたい人なんです(笑)高重さんとは反対かもしれない。あくまで、私の個人的なイメージですけど…。

—— ロドルフォの水口さんはどっちのタイプですか?
東 :水口さんは、あんまり周りを気にしないです。気にしないですが、劇場へすごく早く来ます。どの現場も、早く来るんです。それで、みんなが来るのを待って、おしゃべりして、ゲームして。すごく彼はリラックスするのが上手です。その代わり、何分前か何時間前かは知らないけれど、声をザーっとひと通り出すという作業を、一人でしています。あんまり周りの目が気にならないタイプだと思うんです(笑)。

—— 東さんから見て、水口さんの良さっていうのは、そういうところに出ていますか?
東 :出ていますね。それが気になる方もいっぱいいるんですけど(笑)。彼は思ったことは、すぐ口にするタイプですから、すごくコミュニケーションが取りやすいんですよね。嫌なことは嫌だって言うし、いいと思ったことはいいって言うし。すごく、はっきりしていますね。彼とは同級生なので、10代後半からずっと一緒にいますが本当に変わらない。


—— じゃあ、さっき言われた 4幕の水口さんと東さんのデュエットもきっとその阿吽の呼吸でお二人そのままなんでしょうね。
東 :そうですね。あのシーンは、なんか昔の学生時代のことを思ったりしながら、割とね。

—— オペラをされているみなさんって恋愛が盛んな方が多い印象がありますが…。感情移入しすぎて、舞台なのか、私生活なのかがわからなくなるみたいな、そんな経験ってないでしょうか。
東 :ありますね。この作品は特に(笑)。私も今まで何度も見ています。公演をきっかけに、ミミとロドルフォがくっつくんです。作品でミミとロドルフォは別れてしまいますが、大概別れます。でもね、やっぱり女性の方が、すごく好きになるんですよね。不思議にそのロドルフォはそんなめちゃくちゃ 2枚目とかそうじゃなくても、やっぱりミミの方がすごく心寄せていくイメージがあります。
小梶:作品的にも、そういうところはありますよね。女性の方が…なんなんでしょうね。お芝居ってわかってるんですけど、熱い目を向けられたり、抱きしめられたりすると錯覚する瞬間があるんですよね(笑)

—— オペラを見たことがない方にも来てもらいたいと思うのですが、みなさんへのメッセージをお願いします。
小梶:いまだに「オペラって、なにを着てったらいいの」って、聞かれることがあります。劇場に行くためのドレスコードを気にされる人が、まだまだ多いんだろうなと思います。でも、あまり気にしすぎず、自分の好きな服を着て、気軽に足を運んでほしいなっていうのがあります。そして、作品の中の好きなキャラクターを見つけて、その役を中心にストーリーを追いかけていただけたら…。 オペラは「こう観なければならない」みたいな杓子定規に考えず、自由に楽しんでいただきたいなと思います。今回は、各シーンの説明をしてから、そのシーンを演じるっていう構成になっているので、字幕は見ていただいたらより分かっていただけるし、字幕を見るのが苦手な方でも、分かりやすいかなと思います。楽しんでいただけるように、しっかり演じられたらな…と思います。

—— 東さんからもお願いします。
東 :『ラ・ボエーム』という作品は普遍的なテーマですから、かつてはみんな自分もそうだった若い頃の話が、自分の年齢でも十分に感情移入できる作品です。気軽に来ていただければいいなと思います。

—— ありがとうございました。よい公演になることを期待しています。

[令和8年1月 伊丹アイフォニックホールにて]


【公演情報】
BEARs Music Company第2回公演
オペラ『ラ・ボエーム』(字幕付き・原語上演)

2026年3月7日(土) 開演15時
伊丹アイフォニックホール メインホール
東リ いたみホールで好評発売中





主催:BEARs Music Company、公益財団法人いたみ文化・スポーツ財団、伊丹市
助成:兵庫県芸術文化協会「地域で親しむ舞台芸術応援事業」




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BEARs Music Company第2回公演『ラ・ボエーム』
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